N.R.さんインタビュー

N.R.さんインタビュー
  • N.R.
  • 統計解析
  • 企業治験の窓口として、顧客への連絡やメンバーへの指示出しを実施。さらに社内文書の確認やSASプログラムの作成なども行っている。
    2020年入社

イーピーエスに入社を決めた理由

前職では臨床開発モニター(CRA)として業務に携わっていましたが、臨床試験の現場にて、医療機関の方々からさまざまな質問・意見を受けるうちに、治験実施計画書の内容(臨床試験がどのようにデザインされているのか、得られたデータがどのように解析されるのかといったこと)をより詳しく理解したいと思い、統計解析業務に携わりたいと思うようになりました。
イーピーエスでは、SAS※1未経験でも充実した研修を受けることで実務を行えるようになること、また試験の受託数が多く、さまざまなプロジェクトを経験できることが入社を決めた理由です。

※1 Statistical Analysis Systemの略。データ解析や統計分析、解析結果の可視化などを行うことができるソフトの一種

イーピーエスの魅力

当社の統計解析部では、社員同士で質問しやすい雰囲気や、「こうした方がより効率的ではないか」「こういうことをやってみたい」等、自分の意見や提案を述べやすく、受け入れる風通しの良さがあります。
また、学べる環境があるのも大きな魅力です。統計解析部では、生物統計学、薬物動態学、申請電子データについて等、さまざまな勉強会が開かれています。
それに加え、勉強熱心で、且つ教育熱心な方が多く、業務状況にもよりますが、「個人で勉強したことをチームメンバーに共有する」ということが頻繁にあります。経験年数を問わず、勉強したことを共有できるということが、モチベーションの維持につながっていると思います。
このような社風のため、顧客である製薬企業とのやり取りでも、自然に提案することができ、CROとして質の高いサービスを提供できるようになっていると感じています。

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現在の仕事内容

私は主に、企業治験の窓口業務を行っています。窓口業務は、顧客と社内担当者との橋渡しのような役割で、双方とのコミュニケーションが主な業務です。具体的には、スケジュールに沿った各種資料(統計解析計画書や仕様書、データセットや解析帳票)の送付、社内メンバーへの指示出し等を行います。顧客の想定した通りの統計解析結果を得るため、取り扱いに悩むデータや、複雑な解析が発生する場合には、仕様書作成担当者やプログラマーとも密なコミュニケーションをとり、顧客と担当者間で認識の齟齬が発生しないように努めています。
顧客でも社内担当者でも、状況や確認事項、依頼内容を正確に伝えるためには、試験のデザインや目的等、資料から得られる情報を十分に把握しておく必要があります。このため、窓口業務では、メール作成のみならず、調べものも多く発生します。さらに、顧客の要望をどのようにSASプログラムに落とし込むかを考える必要もあるため、入社時からやってきたプログラム作成の経験が生かせました。
一方で、SASによるプログラム作成やCDISC標準※2の文書の作成、他のメンバーが作成した文書の確認等も行っており、細かいものを含めると、業務内容は多岐にわたっています。

※2 Clinical Data Interchange Standards Consortiumの略。医薬品の承認申請を提出する際に求められる電子データの標準

働く上で大切にしていること

治験に携わる者として、まず倫理観をきちんと持っていること。統計解析業務を行う上では、論理的であること。最後に「なぜ?」と思ったら確認すること。これら3点を大切にしています。
まず、倫理観は、自分の内面にあるもので、他の人が見て判断できるものではありませんが、医療業界に携わる者として必須のものです。いくら外から見えないと言っても、自分の行動・発言に倫理観はにじみ出るものだと思っています。「嘘をつかない」等、同僚やお客様との信頼関係構築のためにも、倫理観をきちんと持つこと意識しています。
また、論理的であるというのは、考え方や文章、説明が論理的であるよう心がけている、ということです。
業務はすべて省令・通知・手順書・治験実施計画書等、文書によって定められた内容に従っています。ですので「この文書に記載があるため、この作業を行う」等、根拠をもって作業に臨むようにしています。そうすれば、業務に対して意義を感じることができますし、対応依頼する際にも、相手にも納得いただけると思うためです。
最後に、「なぜ?」と思ったら確認すること、ですが、これは言葉の通りで、私は自分の心に生じた疑問について、考えることを大事にしています。自分で調べたり考えたりすることで、自分の言葉で説明ができるようになり、ひいては自分の判断に対して自信が持てるようになる、と信じているためです。

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仕事のやりがいと誇り

お客様と対応方針を協議する際に、こちらの提案に対して感謝いただくことがあると、素直に嬉しいです。
他にも統計解析の業務では、業務を経験するごとに、SASプログラムや統計解析の手法、申請電子データに関する知識等が自分の中に蓄積され、自分のできることが増えてゆく点もやりがいを感じます。仕様書やCDISIC標準の文書は英語で記載することが多いので、読み書きを経て、自身の語学力向上にもつながっていると実感します。
最後に、解析結果が薬の効果が認められるようなものだと、患者さまに薬を届けることに近づきますので、やはり「頑張ってよかった」と思います(必ずしもそうなることが重要でなく、正しいプロセスで解析することの方が重要なのはもちろん承知していますが)。

今後のキャリアビジョンと目標

元々、私は臨床試験のデザイン・解析計画について興味があり、統計解析職を志しました。今でも基本的にはその思いは変わらず、今はとにかく有効性を評価する試験の解析に携わり、さまざまな統計手法を経験したいと考えています。
その一方で、業務を重ねるうちに、統計解析にはさまざまな道があることを知り、最近では、自身の語学力を生かしたいという気持ちから、PMDA※3への電子データ申請に関してより詳しく理解することにも興味が生まれました。PMDAへの電子データ申請では、CDISC標準という電子データの標準に従う必要があるのですが、この文書には英語が使用されることが多いことから、英語力が培われ、生かされると考えるためです。
少ない経験ではありますが、私はお客さまに喜んでいただくことや、エビデンスを基にやり取りを行うことが好きなため、上記のような経験を自分の中に蓄積し、さらにお客さまに喜ばれるような提案ができる統計解析担当窓口になることが直近の目標です。

※3 独立行政法人医薬品医療機器総合機構の略。日本における医薬品の承認審査や健康被害救済、安全対策を行う行政法人。

応募者へのメッセージ

昨今のコロナ禍において、新薬開発や治験について、ニュースでも多く取り扱われるようになりました。
今までより少しだけ、治験業界が身近に感じられるようになったかもしれません。
CROの仕事は、色々な製薬企業の新薬開発や承認された薬の調査に携わることで、人々の健康・安全に貢献することができます。
これまで治験業界に興味がなかった・知らなかった人も、そうでない人も、もし少しでも興味があって、人の役に立ちたい・新しいことを勉強するのが好きといった気持ちがありましたら、ぜひ一緒に働いてみませんか?

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