ニュースリリース(詳細)
薬剤疫学ワークショップを開催
2023年4月18日
イーピーエス株式会社
イーピーエスは、2023年3月10日(金) 薬剤疫学ワークショップを開催いたしました。医療情報データベース(医療情報DB)を活用した取り組みについて、検討・実施される製薬企業が年々増加している昨今、データベース研究(DB研究)の再現性を高めるツールとして、デザインダイアグラムの注目度が世界的に高まっています。
そこで今回の薬剤疫学ワークショップはデザインダイアグラムの検討・作成をメインコンテンツに据え、少人数制で開催いたしました。
先生方の講義や、ワークショップでの他社担当者とのディスカッションなど、参加者の方々からご好評をいただきました。
本ワークショップの満足度を 「満足、やや満足、やや不満、不満」 の4段階で回答いただきました。
満足、やや満足の割合は90%を超え、高い評価をいただきました。
参加者の声(一部抜粋)
- DB調査を企画立案するにあたり、どのような軸で検討を進めたらよいかが明確になった
- いろいろな方のご意見を聞くことができ、勉強になった
- ダイアグラムの作成方法がとてもよくわかりました
- デザインダイアグラムについての詳細の研修は今までなかったので大変勉強になった
- 少しレベルが高いと感じましたが、考え方等を学ぶことができ非常に有用だったと感じた
- 実践して考える良い機会となった
- グループワークの内容を実務に生かすためデザインダイアグラムのツールが欲しくなった
- グループワークの時間がもう少し欲しかった
- 資料のクオリティが高かった。より発展的な内容があれば参加したい
- 情報量が多かったので後で自分なりの復習の時間が必要だと思う
- 初学者には少し難しく感じる講義もありました
講師
- 慶應義塾大学
薬学部 薬学科 医薬品開発規制科学講座
教授 漆原 尚巳先生 - 慶應義塾大学
薬学部 薬学科 医薬品開発規制科学講座
准教授 原 梓先生 - 京都大学
医学研究科 薬剤疫学分野 デジタルヘルス学講座
特定助教 深澤 俊貴先生
開催概要
- 日時
- 2023年 3月10日(金)13:00~18:00
- 会場
- オンライン開催(zoom)
- 参加費
- 5,000円
- プログラム
-
- 講義:アウトカムの指標の分類(存在の指標、発生の指標)、効果の指標(発生率差、発生率比、ハザード比)、研究デザインなど
- 講義:デザインダイアグラム、study parameterの考え方、事例など
- 事前課題の講評・解説
- 演習(グループワーク)
- 各グループの発表と講評
- 質疑応答
デザインダイアグラムとは何か
- DB研究は、RCTよりも多くのデザインを考慮する必要があり、各デザイン特有の用語もあり、論文ごとに用語の使われ方にバラツキもあります
- デザインダイアグラムを用いることで、研究デザインを図によって視覚化し、また標準化された用語により、DB研究の再現性を高めることにつながります
- Sebastian Schneeweiss先生らも下記の論文を出されるなど、デザインダイアグラムは、近年DB研究を行う上で重要なツールとして注目が高まっています
<参考論文>
- Graphical Depiction of Longitudinal Study Designs in Health Care Databases
- Sebastian Schneeweiss, MD, ScD, Jeremy A. Rassen, ScD, Jeffrey S. Brown, PhD, Kenneth J. Rothman, DrPH, Laura Happe, PharmD, MPH, Peter Arlett, MD, Gerald Dal Pan, MD, MHS, Wim Goettsch, PhD,William Murk, PhD, and Shirley V. Wang, PhD
- Graphical Depiction of Longitudinal Study Designs in Health Care Databases | Annals of Internal Medicine (acpjournals.org)
セミナーのゴール
- リアルワールドデータ(RWD)を用いたアプローチによるエビデンスが、意思決定に十分な品質を有するために必要なことを理解する
- リサーチクエスチョン(RQ)の解決のための手段の1つとして選択可能なRWDを活用して研究を実践するための基礎力を付ける
- 事前課題・セミナー・ワークショップ等、講師からの指導を通じて、DB調査のプロトコル立案のイメージとノウハウを体得する
デザインダイアグラムを用いた検討は今後、国内でも医療情報DBを活用する研究においてスタンダードとなっていくことから、引き続き重要なツールであると考えています。
前回と比べて難易度は高かったものの大変有意義なワークショップとなりました。
ご参加いただいた皆さま、ご協力いただいた先生方にこの場をかりて御礼申し上げます。
今後もイーピーエスでは、皆さまが必要とするサービス・情報、そして今回のようなセミナーをご提供できるように努めてまいりますので、引き続きよろしくお願いいたします。
【ワークショップに関するお問い合わせ】
薬剤疫学ワークショップ事務局
E-mail: prj-eps_workshop@eps.co.jp