ニュースリリース(詳細)
医薬品の剤形・包装に関する新ソリューションを提供開始~アカデミアとの連携により医療現場視点で製品価値を向上~
2025年7月1日
イーピーエス株式会社
熊本大学大学院生命科学研究部
医薬品・医療機器・再生医療等製品開発支援のイーピーエス株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:髙井 紀幸、以下「EPS」)は、熊本大学大学院生命科学研究部附属グローバル天然物科学研究センター医薬品包装学寄附講座(以下「熊本大学医薬品包装学寄附講座」)と連携して、医療現場の課題やニーズを反映した利便性の高い医薬品の剤形・包装を実現し、製品価値向上と市場競争力の強化を図る課題解決型ソリューション 「医療現場調査および論文化サービス」の提供を本日7月1日より開始いたします。

医療現場では、医薬品の包装や表示、取り扱いのしやすさ、医療過誤の防止、より効率的な業務への貢献、そして環境負荷を低減するSDGs対応など、医薬品の剤形・包装に関する課題が顕在化しています。これらの課題対応が遅れると、医療現場での使用が促進されず、製薬企業にとっては製品価値ならびに市場競争力の低下、さらには患者さんの服薬アドヒアランス※1の悪化など、重大なリスクになり得ます。
本ソリューションは、EPSと熊本大学医薬品包装学寄附講座が連携し、医薬品の剤形・包装に関する開発段階および市販後におけるさまざまな課題を、医療現場の声を反映しながら解決します。
具体的には、熊本大学医薬品包装学寄附講座を中心に行う調査研究を通じて、製薬企業が抱える課題や改善のアイデアに対し、患者さんや医療関係者からのフィードバックを収集・分析するとともに、その結果を提供し、学会発表や論文化など情報発信の支援を行います。
加えて、剤形設計や包装仕様の開発・改善提案など、一貫したコンサルティングも提供いたします。
医薬品の剤形や包装を検討することは、単なる工夫ではなく「患者さんや医療関係者の利便性」「製品競争力」「売上高・市場シェア」「企業評価・評判」等の向上につながる重要なものと考えており、本サービスを通じてより使いやすく安全な製品設計をサポートし、製薬企業のブランド価値向上と、医療現場における患者満足度の向上に貢献したいと考えています。
サービスの概要
製薬企業が抱える医薬品の剤形や包装に関する課題に対し、EPSグループが持つ医薬品開発や医療機関支援の中で得た知見と、熊本大学の最新の研究成果等を活用し、利便性の高い医薬品の開発を実現するためのサービスを提供いたします。
これにより、医療現場のリアルな声を反映した結果が得られ、適切な対応方針を決定することが可能になります。

製薬企業が抱える課題の一例
- 患者さんや医療関係者は、剤形や包装に対してどのようなニーズを持っているのか?
- 社内で検討した改善案は意味があるのか?
- 医療現場のリアルな考えを知るには、どのような方法があるか?
提供サービスの一例
- 課題に応じた調査計画の立案
- アカデミアの立場で医療現場における調査の実施、リアルな声の収集・可視化
- 中立的な立場による調査結果の考察
- 調査結果の学会発表および論文化などの情報発信支援
- 医薬品の剤形や包装に関する全般的なコンサルティング
サービスの特徴
- EPSと熊本大学医薬品包装学寄附講座の強みを融合した連携体制
- EPSと熊本大学医薬品包装学寄附講座の専門性を生かし、高度な知見と最新の研究成果に基づく信頼性の高いデータと分析結果を製薬企業に提供します。
- 調査から学会発表・論文化などの情報発信までの一貫した支援
- EPSの豊富なプロジェクト管理・統計解析の経験と、熊本大学医薬品包装学寄附講座のアカデミアとしての中立的な立場を生かし、高品質な課題解決型調査を実施します。
- 潜在ニーズを捉えたコンサルティング
- 医療現場での潜在的なニーズを的確に捉え、現場とのコンフリクトを回避しながら、実行可能な改善提案を行います。
今後の展開
本サービスは、まず「剤形・包装」に焦点を当ててスタートしますが、今後はこの知見と手法を応用し、医薬品開発の他工程や新たな課題領域にもサービスを拡大してまいります。製薬企業や医療現場の声に真摯に向き合い、より柔軟で実効性ある統合的なソリューションを提供してまいります。
イーピーエス株式会社について
イーピーエス株式会社は1991年に事業を開始し、治験やPMS※2を中心とした臨床試験および臨床研究を総合的に支援するCRO※3です。臨床試験を推進する機能のすべての入口となる「Trial GATE」というコンセプトに基づき、さまざまな領域、フェーズの試験において医療機関や患者と製薬企業の架け橋となり、患者中心の臨床試験・臨床研究の在り方を追求してまいります。
熊本大学医薬品包装学寄附講座について
2021年5月設立。国内初の「医薬品包装」に特化した研究寄附講座。患者・医療現場・企業の三方にとって有益な研究・実践を行い、包装仕様の改善やSDGsへの対応、学術的体系化を目指す。
【本件に関するお問い合わせ先】
イーピーエス株式会社 広報担当
E-mail:koho@eps.co.jp
熊本大学大学院生命科学研究部
附属グローバル天然物科学研究センター
医薬品包装学寄附講座 入江徹美
E-mail:tirie@gpo.kumamoto-u.ac.jp
- ※1
- 服薬アドヒアランス:患者が医師の指示通りに薬を正しく服用し、治療を継続すること)
- ※2
- PMS:Post Marketing Surveillance(製造販売後調査))
- ※3
- CRO:Contract Research Organization(医薬品開発業務受託機関))